BOOKS

文学

村田沙耶香の「コンビニ人間」はありきたりな価値観を小気味よく破壊する

日本人がこれがひととして普通、と思っている生き方について、改めて考えさせられる。 ひとは、日本人は、誰もが普通を演じようと懸命になり、生きているだけなのではないか? それは、村八分になりたくないから。
文学

「あひる」今村夏子著を読んで生きるって辛いなぁと思う。

読後感がなんとも言えず寂しい。 人として生きるって、なんて寂しいことなのだろうか、と思った。
アート

「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展を練馬区立美術館で見てきた!

不吉で不穏なこのムード。何が起こるのだろうと身震いしながらも読むのが止まらない感じ。子どもが次から次へと死ぬなどという残酷な内容なのに、作品自体は詩的で静謐で美しいイメージ。この物語から教訓を引き出そうとすることはきっとあまり意味がない。世界観をそのままに味わうのが良いのでしょう。
アート

話しているのは誰? 現代美術に潜む文学 @国立新美術館

反体制的なメッセージを感じさせるものや、資本主義への疑問、淡々と社会を写し取る写真群など。どれも社会性を帯びた作品ばかりだった。いや、そんな大上段に構えた物言いはそぐわないのかもしれない。なぜならば、彼らが扱っているのは実際、身近なながめや出来事ばかりだから。
アート

「世紀末ウィーンのグラフィック-デザインそして生活の刷新にむけて」展は図録やフライヤーもおすすめ!(その2)

実に素晴らしかった! 個人的に好みだからというのもあるのでしょうが、自分は近年これほど満足度の高い展示にお目にかかったことはありません! 世紀末の香り漂うアールヌーボーはもちろん、1900年頃のウィーンやその周辺の芸術がお好きな方には絶対におすすめ。
アート

「世紀末ウィーンのグラフィック-デザインそして生活の刷新にむけて」展は図録やフライヤーもおすすめ!(その1)

実に素晴らしかった! 個人的に好みだからというのもあるのでしょうが、自分は近年これほど満足度の高い展示にお目にかかったことはありません! 世紀末の香り漂うアールヌーボーはもちろん、1900年頃のウィーンやその周辺の芸術がお好きな方には絶対におすすめ。
アート

「天文学と印刷」展@印刷博物館の図録が素晴らしかった!

小石川にある印刷博物館に、「天文学と印刷〜新たな世界像を求めて」展を観に行きました。 何が素晴らしかったって、図録やフライヤーの意匠! 個人的にここ数年でもっとも興奮する美しさだった。
アート

「アジアにめざめたら」東京国立近代美術館

「アジアにめざめたら」@東京国立近代美術館に行きました。
アート

「心をつなぐあたたかな色 柿本幸造の絵本の世界」と『どうぞのいす』

最初の印象はとてつもなくかわいい。やさしい。なつかしい。 そして、おしゃれ! 色もきれいだし、絵本なのに変な表現だけど、洗練されているなぁと思った。 ものすごくデザイン性が高いと思った。
アート

デイルチフーリ作品を観に。富山市ガラス美術館が素晴らしい!

デイルチフーリ作品は繊細かつ、ダイナミック。ガラスなのに、有機的な勢いに満ちている。本当に美しく、迫力があった。富山市ガラス美術館の建物自体が芸術品!建築家の隈研吾氏設計。表情豊かな立山連峰を想起させる外観。美術館内に図書館もあるのだが、それがまた隅々まで美しくデザインされており素晴らしい空間だった。
アート

『まばたき』穂村弘 作 酒井駒子 絵

とるに取らない一瞬にも「永遠」がきちんと織り込まれている。そんなことを思った作品。 その一瞬だけで成り立つような単純な時間というのはおそらくあり得ず、すべての瞬間が美しい絹織物のように複雑に絡み合い世界を宇宙を構成している、と。
アート

赤瀬川原平さんのこと 〜『新解さんの謎』『老人力』は赤瀬川さんの魅力そのもの

今年10月に亡くなった、前衛芸術家であり芥川賞作家でもあった赤瀬川原平さん。 赤瀬川さんは、自分が一番面白がりながら、誰もやらなかったことをやる人だった。こういうタイプの人は、他にいなかったと思う。美術作品の方は、この目で実際には見たことはなかったが、わたしは彼の書く文章がとても好きだった。行間からじわじわと伝わってくる、赤瀬川さんの飄々とした佇まいみたいなものが好き。何となーく脱力系な印象なのに、視点がこの上なく鋭い。穏やかそうな言い回しながらも、言うことは言う。大好きなのは「新解さんの謎」。
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