カルーセルエルドラドはどこに行くの?〜「思い出のとしまえん」@石神井公園ふるさと文化館

カルーセルエルドラドアートとデザイン
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2020年の8月、94年もの長い歴史の幕を下ろした遊園地「としまえん」。
そのあゆみをたどる企画展に行きました。
題して「思い出のとしまえん」。

 

としまえん

大正15(1926)年9月15日に開園した「としまえん」は、令和2(2020)年8月31日、多くの人々に惜しまれつつ、94年の歴史に幕を閉じました。「としまえん」は、世界初となる流れるプールの開設や、日本初のダークライド「アフリカ館」の開設、機械遺産となった世界最古級の回転木馬「カルーセルエルドラド」の移設、斬新な広告など、常に時代の最先端を行き、遊園地の楽しさを多くの人々に発信してくれた存在でした。本展では「としまえん」のあゆみを様々な資料からたどります。

出典(上画像も):https://www.neribun.or.jp/event/detail_f.cgi?id=202108061628212077

 

 

あこがれの回転木馬「カルーセルエルドラド」

としまえんは、子どもが小さいころ数回遊びに行ったことはあるけれど、個人的に思い入れのあるのはメリーゴーランドの「カルーセルエルドラド」一択。

昔風に「回転木馬」とでも呼びたい感じの、ノスタルジックな大型遊具。

 

AIによるカルーセルエルドラドの1分解説はこちらから↓

 

 

自分はひとりでよく、このカルーセルエルドラドの写真を撮りに出かけた。

以下は、2015年ころに撮ったもの。

 

 

カルーセルエルドラド

カルーセルエルドラドは1907年製。
超アンティークなメリーゴーランド!
ドイツのミュンヘンで名工と言われたヒューゴハッセの手によるもの。

 

 

カルーセルエルドラド

 

カルーセルエルドラド

24頭の馬や豚・ゴンドラは木製。すべて手彫りだそう!

 

 

カルーセルエルドラド

メリーゴーランドの上部に描かれた中世風のイラストの美しさ!

 

カルーセルエルドラド

アールヌーボー様式の装飾が数百個の電球の下で輝く。
ハッセの最高傑作

 

 

カルーセルエルドラド

読めないけど、ドイツ語のプレートがカッコいい。
そしてランプの雰囲気が本当にすき。いいなぁ。。

 

カルーセルエルドラド

近くで見ると細眉の天使くん。

 

 

この回転木馬が好き過ぎて、シネマグラフまで作りました。。

 

 

 

さて、「思い出のとしまえん」です。
展示の目玉はカルーセルエルドラドのネオンサイン。

 

としまえん

 

 

↓ネオンサインはこんな感じでメリーゴーランドの上に掲げられていました。

カルーセルエルドラドはどこに行くの?〜「思い出のとしまえん」@石神井公園ふるさと文化館
画像出典:https://snavi-nerima.jp/supporter/detail.php?id=sprepo263

 

としまえん

 

展示されていた説明ボードには、カルーセルエルドラドの歴史が記されていました。

カルーセルエルドラドは(中略)ヨーロッパ各地の移動遊園地をめぐった後、アメリカのコニーアイランド・スチープルチェース遊園地へ渡り、遊園地閉鎖後は倉庫で保管されていました。
としまえんは、昭和44(1969)年、遊園地の目玉にと購入し、改修と組み立て2年をかけ、昭和46(1971)年に開設しました。芸術作品と機械技術が見事に融合していることから、平成22(2010)年に日本機械遺産学会により、機械遺産に認定されました。閉園までの49年間で、延べ2,630万人の来園者を乗せてきました。

 

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時代を築いた「としまえん」の広告

会場内にはとしまえんの歴代のポスターが貼られ、テレビCMが放映されていました。

 

としまえん
衝撃的だった「プール冷えてます」
コピーライターは岡田直也氏。

 

としまえん
温水さん、懐かしい…。

 

 

そして、問題作だったこちら。今でもよく覚えている。
としまえん

 

説明ボードには以下の説明が(笑)

史上最低の遊園地
エイプリルフールの4月1日、主要新聞に掲載された広告。博報堂が手がけたもので、としまえんとのプレゼンでは、最初の年「ふざけるんじゃない」と突き返され、2年目「お前もしつこいな」。3年目に「わかったよ、そのかわり責任はとれよ」と言われ、実現したものといいます。自虐広告が話題を呼び、来園者は増加しました。

制作は、大貫卓也氏。

としまえん

 

つまらない乗り物をたくさん用意して、二度と来ない貴方を、心からお待ちしてます。

って…。。

楽しくないし、夢もない、おんぼろ木馬(エルドラド)って…笑

 

 

そしてカルーセルエルドラドはどこに行くの?

としまえん

 

そして、とにかく気になるのは「おんぼろ木馬」wのゆくえ。

「としまえんの乗り物の第二の人生」というボードには、カルーセルエルドラドはなかった。
調べてみても、一度解体してメンテナンスする、という以上の情報はない(2021年10月6日現在)。

カルーセルエルドラドが2010年に認定された「機械遺産」には「動く状態で存在すること」という条件があるのだそうだ。

確かに作られて100年以上の月日が流れ、老朽化しているだろう。
しばらくの間はお休みして、またどこかで会えたらいいな。

「としまえん」も「西武園ゆうえんち」も西武グループ所有だから、カルーセルエルドラドは、西武園に行く可能性が高い?!かもしれませんね。

 

202207追記:
としまえんを作り上げてきたご担当者のカルーセルエルドラドについてのお話が、こちらの記事に掲載されています!

――ちなみに現在、そのカルーセルエルドラドはどこにあり、今後はどうなるのでしょうか?
(取材者)

「現段階では、いつ・どこでという詳細は話せないのですが、きちんと格納して、再設置に向けた準備をしているところです。必ずどこかで復活し、動かしたいと思っています。いずれにしましても直径30m超、154人乗りの世界最古級とも言えるとしまえんのシンボルであったメリーゴーランドを、日本機械学会さんが機械遺産にしたいというお話は、大変ありがたいものでした。それまでは産業機械が選定の中心でしたから、その意味でも嬉しかったですね」
(株式会社 西武園ゆうえんち 内田弘氏)

出典:としまえん(豊島園)のその後を追う!愛された遊園地を振り返って

 

カルーセルエルドラドには以下の記事でも少しだけ触れました。

 

企画展 思い出のとしまえん
会 期:2021年9月11日(土)~11月7日(日)
会 場:石神井公園ふるさと文化館 2階企画展示室
開館時間:9:00~18:00
休館日:月曜日(ただし9月20日(月・祝)は開館、21日(火)は休館)
観覧料:無料
特別協力:株式会社西武園ゆうえんち[旧会社名:株式会社豊島園]
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