問題作「泉」も!マルセル・デュシャンと日本美術 @ 東京国立博物館

アート
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「マルセル・デュシャンと日本美術」を見に、東京国立博物館に行きました。
(アイキャッチはお借りしました)

 

展示作品は、1912年ニューヨークで発表、デュシャンを一躍有名にした《階段を降りる裸体 No. 2》をはじめとする絵画、便器を「アート」にした《泉》を含むレディメイド、映像、写真や、豊富な関連の文献・写真資料など、フィラデルフィア美術館が誇る世界有数のデュシャン・コレクションが一堂に会します。 生涯を通じてデュシャンは「決して繰り返さない」「同じことをしない」よう、常に新しい表現方法を模索し続けました。一方、その根底に流れるコンセプトや表現モチーフは一貫しています。このある種の矛盾と、それぞれの時期の彼の制作物・行為がつながっていることを、作品と資料で明らかにしてゆきます。

出典:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1915

 

フィラデルフィア美術館が有する、世界に冠たるデュシャン・コレクションによる、国内での本格的なデュシャン展。
「便器をアートにした」「アートを何でもありにした」ということで語られもするデュシャンだが、その説は通俗的だ、という興味深い指摘を黒瀬陽平氏の美術評で読んだ。

 

今からおよそ100年前のことだが、デュシャンは男性用の小便器に「泉」というタイトルをつけて偽名で出品しようとした。自身も運営メンバーである「無審査の」展覧会である。
ところがそれが出品拒否された。
デュシャンは、それについての抗議文を発表する。

黒瀬陽平氏によると、彼は「便器をアートに変えた」かったのではなく、「一体誰がアートであるか否かを決めるのか?」についての問題提起をしたかったのだ。

 

そうだったのか……。知らなかった。
自分も通俗説を鵜呑みにしていました。

 

《泉》

 

《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(通称《大ガラス》)(1915-23)

 

《自転車の車輪》

 


《マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの中の箱)》

 

上は、過去の自身の作品をミニチュアにして革製トランクに入れたもの!
なんて楽しげなことをするんだろう。自分のためにほしかったのだろうなーなんて考えてしまう。
今だったらポートフォリオとしても使えそう。

この他にもマン・レイとともに動画なども作っており、発想の自由さが色々と刺激的。
楽しい展示でした。

 

マルセル・デュシャンと日本美術
会 期: 2018年10月2日(火)~12月9日(日)(会期終了)
会 場: 東京国立博物館(上野公園) 平成館 特別展示室 第1室・第2室


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