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マンダラデザインアートブログのsachiです。
2024年11月、ドイツ・デュッセルドルフ経由でフィンランドを初めて訪れました。
長らく北欧に憧れてきた自分にとって、ヘルシンキの街並みは目に映るもの全てが美しく、貴重な6日間となりました。
当記事では北欧デザイン好きにとっては絶対に外せない、ヘルシンキのデザイン美術館 (Design Museum Helsinki)をレポートします!
ドイツ デュッセルドルフ滞在記はこちら↓
ヘルシンキ・デザイン美術館は北欧デザイン好きの聖地!その建物も魅力的だった
ヘルシンキの中心部にあるデザイン美術館は、1873年に設立された世界で最も古いデザイン専門美術館の一つ。その歴史は、フィンランドがまだロシア大公国の一部だった時代にまで遡ります。
この建物は、元々は学校だとのこと。
ネオゴシック様式の美しいレンガ造りの歴史ある建物の雰囲気と、モダンなデザインが融合した空間は、そこにいるだけで感性が刺激されます。
外観↓
画像出典:https://tabizine.jp/2020/02/03/317644/
一歩中に入ると。。こんな雰囲気。
奥には憧れのボールチェアが!今着いたばかりだけどすぐに座って寛ぎたい……。
その正面にはミュージアムショップがあります。
規模は小さめだけど、フィンランドデザインの書籍やポストカード、そして有名ブランドのプロダクトまで、見ているだけで目の保養になる!アイテムが揃っていました。
自分はイッタラのナプキンをお土産に購入。
エレベーターに乗って企画展のコーナーへ参ります。
エレベーターを降りると美しいブルーのソファが。
説明ボード見るの忘れてしまったのだけど、誰のデザインかな?
調べてもわからなくて、AIに聞いてみたらデンマークの建築家兼家具デザイナー フィン・ユール(Finn Juhl)がデザインしたものではないか、と。
どうかな……?
階段エリアの芸術性!
クラシカルな手すりの細工や焦茶色の天井の木目、そして19世紀の建築美!と形容したいような大きな窓。北欧ミニマムデザインの赤い案内板が、不思議とそこにマッチしている。
後から知ったのだけど、右側の白いタイルの壁と思しきものは大きな暖炉らしい。
北欧によく見られる古い様式のもので、Kakelugn(カケルグン・スウェーデン語でタイルの暖炉のこと)というんだって。
インパクトのあるタイポグラフィはフィンランド語・スウェーデン語・英語。
この施設の哲学と呼びかけが掲げられているらしい。
私たちはすべての管理者・世話役を必要としています。
異なる分野の作業方法や実践的な技術を共通の修復プロジェクトに応用するために。
企画展は「FIX: Care and Repair(フィックス:ケア&リペア)」展。
歴史的名品の修復やクリーニング道具、汚れや経年による劣化の美学を扱った作品など多岐にわたって展示されていた。日本の伝統工芸・刺し子や金継ぎの展示もあった。
ビデオ鑑賞のブースが可愛かった。左の座布団、片付け後もスタイリッシュ。
1階の常設展へ階段で。
中央には受付。右下に見えるのはロッカーエリア。
常設展ではフィンランドデザインの奥深さに触れる
デザイン美術館のハイライトは、なんといっても充実した常設展!
アルヴァ・アアルトのガラス器や家具、カイ・フランクの食器、マイヤ・イソラのマリメッコのテキスタイルなど、フィンランドを代表するデザイナーたちの名作がずらりと並んでいました。
北欧デザインのシンボル、アルヴァ・アアルトのアアルトベース。
このフォルム、フィンランドのサイマー湖からインスピレーションを得たのですって。
東京で見たイッタラ展でもアイコン的存在でした。
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アルヴァ・アアルトは、奥さんのアイノ・アアルトとともに活動し伝説の作品群を生み出しました。
正面には、エーロ・アールニオデザインの黒いボールチェア。
赤に座れば胎内、黒に座れば宇宙空間を感じるかな?
別室には、様々な椅子に実際に座れるコーナーもありました。
ちなみに同じくアールニオのバブルチェアも永遠の憧れ!
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ティーマでお馴染みのカイ・フランクとサーラ・ホペアのグラスとピッチャー。
上品な色味が本当に美しい。。
自分は東京の「ザ・フィンランドデザイン展」でポスターカードを購入、フレームに入れて飾るほど好き↓
上左が、サーラ・ホペア。上右が、カイ・フランクのティーマのシリーズ。当時の広告の復刻版。
ルート・ブリュックとタピオ・ヴィルカラ夫妻。
ショーケースのタピオ作『あんず茸』光を映して美しい…….。
東京で見たルート・ブリュックの展覧会が本当に素晴らしかったことを思い出しました。
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ルート・ブリュックに興味のある方にはこの本がおすすめ。
機能性と美しさ、そして自然との調和。
それらを重んじる北欧デザインの精神が、それぞれから伝わってきます。
そして、フィンランドのデザインと社会との関係をテーマにした空間展示室。
右上に掲示されている黄色いものは、エーロ・アールニオの Pastille’ chair(パスティル・チェア)!これもかわいい!
壁には、フィンランド語・スウェーデン語・英語で社会的なキーワードが並んでいる。
民主主義、消費、福祉・ウェルビーイングなどなど。
この展示室は、フィンランドのデザインが単なる「スタイル」ではなく、社会的な価値・思想・制度と結びついて進化してきたことを体感的に学べる場になっていました。
重厚な雰囲気の出口。
楽しくて大変知的な時間を過ごせました。来れてよかったー!
アクセスは簡単!ヘルシンキ市内からの行き方
デザイン美術館は、ヘルシンキ市内の中心部に位置しており、主要な観光スポットからもアクセス抜群です。ぜひ訪れてくださいね。
ヘルシンキ中央駅からトラム2番または3番に乗車し、「Johanneksenkirkko」駅で下車後、徒歩数分です。
徒歩で:
ヘルシンキ中央駅からも徒歩圏内(約15~20分)なので、街並みを楽しみながら散策するのもおすすめです。

特に北欧デザイン好きでなくても満足すること間違いなし!
住所: Korkeavuorenkatu 23, 00130 Helsinki, Finland
開館時間: (時期によって変動する場合がありますので、訪問前に必ず公式サイトをご確認ください)
9月~5月 (冬季):
火曜日: 11:00~20:00
水曜日~日曜日: 11:00~18:00
月曜日: 休館
6月~8月 (夏季):
月曜日~金曜日: 11:00~20:00
土曜日・日曜日: 11:00~18:00入館料: (大人) 20ユーロ、(18歳以下) 無料 (料金は変更になる場合があります)
フィンランド訪問「ヘルシンキ編」はこちら↓
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