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マンダラデザインアートブログのsachiです。
国立新美術館に、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展を観に行きました。
チケットとフライヤーはクリムトの《エミーリエ・フレーゲの肖像》
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ウィーンでは、絵画や建築、デザインなど、それぞれの領域を超えて新しい芸術を求めた、ウィーン独自の装飾的で煌びやかな文化が開花しました。今日では「世紀末芸術」と呼ばれるこの時代に、画家グスタフ・クリムト(1862-1918)やエゴン・シーレ(1890-1918)、建築家オットー・ヴァーグナー(1841-1918)、アドルフ・ロース(1870-1933)など各界を代表する芸術家たちが登場し、ウィーンの文化は黄金時代を迎えます。本展は、ウィーンの世紀末文化を「近代化(モダニズム)への過程」という視点から紐解く新しい試みの展覧会です。18世紀の女帝マリア・テレジアの時代の啓蒙思想がビーダーマイアー時代に発展し、ウィーンのモダニズム文化の萌芽となって19世紀末の豪華絢爛な芸術運動へとつながっていった軌跡をたどる本展は、ウィーンの豊穣な文化を知る展覧会の決定版と言えます。
出典:(アイキャッチ画像、本文内画像もお借りしました)
https://artexhibition.jp/wienmodern2019/
充実した内容だった。
個人的にはクリムトなどウィーン分離派のメンバーが尊敬していたという、ハンス・マカルトという画家を知ったのが、この展示の一番の収穫。
「画家のプリンス」と言われていたそうだ。
おしゃれで魅力的な絵ばかり描いている。
当時の皇室の式典パレードのデザイン画も素敵だった。
ハンス・マカルト 《1879年の祝賀パレードのためのデザイン画――菓子製造組合》 1879年
ほとんどの作品はウィーンミュージアムの所蔵品。
展示では、以前自分が訪れたことのあるウィーン市街のリンク通りについてのビデオが流れていて、記憶を振り返りながら興味深く見た。
カールスプラッツエリアに泊まったのだが、旅の一番の目的だったウィーン分離派会館はあいにくの改修中。
外観がブルーシートだったことが返す返すも残念なのだった。
あれを見たくてウィーンに行ったのに(泣)
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/セセッション館
オットーバーグナーの作品群にはやはり見惚れた。彼の手によるマジョルカハウスのデッサン画が展示されていたけど、実物は本当に何気なくカールスプラッツエリアの街中に建っていたことも思い出された。
オットー・ワーグナーによるマジョルカハウス(著者撮影)
その他、エゴン・シーレの「ひまわり」。
夏の終わりによく見かけるような、花に種をびっしりと並べた枯れかけたひまわりが描かれている。
死に瀕しながらも、凛として身を起こしている立ち姿はシーレの描く人物像そのまま。枯れた花なのに、なぜこんなにもエロティックに見えるのだろう、と作品の前に立ち尽くしてしまった。
エゴン・シーレ 《ひまわり》
会場 国立新美術館
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