「ソール・ライター展」@Bunkamura 〜 伝説の写真家は日常への愛を撮る

アート
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マンダラデザインアートブログのsachiです。

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている
ニューヨークが生んだ伝説 写真家ソール・ライター展」を観に行きました。

 

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ソール・ライター 《足跡》1950年頃 発色現像方式印画

 

1950年代からニューヨークで第一線のファッション・カメラマンとして活躍しながら、1980年代に商業写真から退き、世間から姿を消したソール・ライター(1923-2013)。写真界でソール・ライターが再び脚光を浴びるきっかけとなったのが、2006年にドイツのシュタイデル社によって出版された作品集だった。時に、ソール・ライター83歳。この新たな発見は大きなセンセーションを巻き起こし、その後、展覧会開催や出版が相次いだ。2012年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」(日本公開は2015年)が公開され、その名前と作品はさらに多くの人々の知るところとなる。

出典:
Bunkamuraサイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_saulleiter/
以下写真はすべて同サイトよりお借りしました。

 

「わたしが写真を撮るのは自宅の周囲だ。
神秘的なことは馴染み深い場所で起きると思っている。
なにも、世界の裏側まで行く必要はないんだ」

ソール・ライター語録の中で一番好きなのはこれ。
その言葉通り、彼の作品の多くは、彼が60年間住んでいたイースト・ヴィレッジのアパートとその界隈で撮られている。

 

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ソール・ライター 《雪》1960年

 

また、ソール・ライターは「自分を売り込む」ということを好まなかったという。

彼が伝説として語られるようになったきっかけは、ドイツのシュタイデル社出版の初期のカラー写真集『Early Color 』(2006年)。
彼が83歳のときだった。

だが、名前が知られるようになっても彼の生活が変わることはなかったらしい。

 

毎朝起床すると絵を描き、カメラを持ってストランド書店まで散歩へ行く。散歩の途中でコーヒーを飲み、帰宅したら愛猫レモンの世話をする。たまにインタビューを受けることもあるが、自分の作品を語ることが嫌いだったライターとのインタビューは大体失敗に終わったという。

出典:
Bunkamuraサイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_saulleiter/

 

また、彼は絵描きでもあり、絵画の展示スペースもあった。

手のひら大の小さなキャンバス(ノート?)が並べられた作品があり、色合わせを楽しんでいるような感じが伝わってきてとてもよかった。
彼の写真にも通じるような、色への愛日常への愛が感じられる作品だった。

彼の写真は絵画的だ。
どの一枚も深い叙情性を帯びている。
並べただけで、文字のない絵本になりそう。

 

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ソール・ライター 《天蓋》1958年

 

この1枚の黒部分の占める割合!

 

より内省的で、一般的には日常の中で見過ごされる一瞬のきらめきをとらえた「都会の田園詩」ともいえるライターのスタイルは、他の写真家たちと一線を画す。「写真は、しばしば重要な出来事を取り上げるものだと思われているが、実際には、終わることのない世界の中にある小さな断片と思い出を創り出すものだ」、というソール・ライターの言葉は、その写真哲学を端的に表している。

出典:
Bunkamuraサイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_saulleiter/

 

下はファッション誌を飾った初期の頃の写真。
やはり構図が画期的で面白い!美しい!

 

ソール・ライター 《カルメン、『Harper's Bazaar』》 1960年頃 発色現像方式印画
ソール・ライター 《カルメン、『Harper’s Bazaar』》 1960年頃 発色現像方式印画

 

写真を撮る人は刺激を受けること間違いなし!の展示でしたよ。

また、Instagramの「ソール・ライター展」公式アカウントではタグ#ソールフォトをつけて投稿を募集中。
彼の写真に用いられたモチーフや景色・構図をお手本に写真を撮ってみませんか?とのことで、投稿された皆さんの写真がまた素晴らしい!
自分も撮ってみようかなー。

 

開催期間:2017/4/29(土・祝)-6/25(日)
*5/9(火)、6/6(火)のみ休館
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
主催:Bunkamura

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コメント

  1. 児玉秀樹 より:

    大変参考になりました。