著者の死に対する強い好奇心から始まった、死への探究の旅。
モンロー研究所の音響技法・ヘミシンクを用いた体験の報告では、死後の世界のようす、死者の意識のありよう、ハイヤー・セルフやトータル・セルフとの出会いなどが詳細に記されている。
最初から最後まで楽しんで読み進めた。ヘミシンク、体験してみたいな。
CDはネット上で購入できるので、いずれ聴いてみよう。
ロバート・モンロー研究所も行ってみたいが、まあ無理。
そういえばホロトロピック・ブリージングのワークショップも参加したいと思いながらまだ。
そうこうしているうちに他界してしまえば擬似でなくホンモノを体験することになるのだからあせることもなし、などと考える自分もいたり。
しかし、この本に書かれたままの内容をおおむね自分が受け入れられるのは、過去に変性意識を体験したことがあるからだと思う。
そうでない人にとってはおそらく「トンデモ本」以外の何物でもないのではないか。俄かには信じがたい、いわゆる「超常現象」を著者は完全に実在するものとして語っているので、眉唾ものだという感想を持つ人が多いと思う。
けれども、世界というのはつねにそういうもの。
その人にとっての現実が、その隣の人の現実と完全にぴたっと一致することなどありえないのだ。
ところで、『死後体験』とはいうけれど、ここで書かれている世界は「死後」というのとは少し違うような気がする。
「世界」では狭すぎるし、「宇宙」というのも違うし。
死んでいる状態では顕かに分かる境地、というか。
生きているときには、隠されてしまっている本来の世界、というか。・・・ 言語化できないのだ。
言語化できないということは、つまり、この世の範疇を越えている、ということなのだな。
そうであっても、自分の中を探っていくと、その言語化できないものが確かにある、と思える自分がいるのだ。それは、自分の中にもこの世の範疇を越えた領域があるということなのだろう。
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