日々の残像を、ゆるゆるメモします。
NHKのクローズアップ現代+で「ピーター2.0 サイボーグとして生きる 脳とAI最前線」を見た。
イギリス人のピーター・スコット−モーガンさんはALSと診断され、余命2年と告げられた。ALSは全身の筋肉が徐々に動かなくなっていき、やがて死に至る難病だ。
モーガンさんが選んだのは、呼吸・消化・会話など失われていく体の機能を次々と機械に置き換え、全身をサイボーグ化すること。そうして難病を克服するという道だった。
余命宣告を受けて4年。
自らを「ネオ・ヒューマン」「人類初のサイボーグ」と名乗る彼が、初めて日本のメディアに出演した。
番組を見ていて色々と考えさせられた。
彼の選択した生き方に対する感じは、ひとそれぞれだろう。
多様な感じ方がある、それがひとのひとたるゆえんだ。
そんなことしてまで生き永らえたくはない、という意見もあるだろう。
普通にお金もかかるだろうし、よほどの条件が整わないと無理なことでもある。
当のモーガン氏は、ロボット工学者。
1984年に自著(『The Robotics Revolution』)で
「人類はいつの日か脆弱な肉体を半永久的に機能する機械に置き換え、知性をスーパーコンピューターで強化するだろう」
と書いているという。
その頃は、自身がALSになるとは思いもしなかっただろう。
ものすごい人生だと思う。
一般人にはまだまだ遠い感覚かもしれないけど、モーガン氏の存在自体が人類史への問題提起となっていることは確かだ。
モーガン氏が自身のアバターを通して語っていた言葉が印象に残る。
「AIとロボットは加速度的に進化しているのに、人類は停滞している」
「AIは、ライバルではなくパートナー」
「人間とAIを融合させ、人類の定義を広げたい」
「人間という存在に革命を起こしたい」
「人間とAIが融合する”ネオヒューマン”が理想の自分を実現する」
子供の頃読んでいたSFの世界が、いまや現実のものになっているとつくづく感じる。
NHK+で12/1まで視聴できます。↓
すべては通り過ぎてゆく。
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