日々の残像を、ゆるゆるメモします。
緊急事態宣言地域であっても、「ワクチン接種証明」や「検査の陰性証明」を活用し、制限を緩和していくー
ワクチンパスポートのそんな情報をメディアで見たりすると、かつての旅の思い出に自然とこころが向かってしまう。
あれはクリスマスも近いパリの夜。
街には色とりどりの電飾が施され、店の看板も華やかで可愛らしく、どこもかしこも目移りするほど魅力的だった。
モンマルトルのクリシー通りに面した「ムーランルージュ」。
赤い風車が目印のその建物の前に自分はひとりで立ち、カメラを手に美しい街並みを撮りまくっていた。
しばらくすると、ひとりの老人が自分の前に立った。まっすぐにこちらを見ている。
え?何?? ー
ソフト帽を被り、割合きちんとした長いコートを羽織ったフランス人男性。
彼は、フランス語でなにか二言三言いってから、こちらの手にしている一眼カメラを指差した。
「良い写真、撮れてる?よかったら見せて」
そう言っているように聞こえた。
「喜んで〜」
液晶画面で撮ったばかりの数ショットを見せると、彼は「もっと。次の写真を」というように指先で指し示した。
ちょっと変だな、と思いながらも、自分は写真を繰り続けた。
何枚か見せたなかのある一枚に、彼は強い反応を見せた。
え。こういうのが好きなの?
ムーランルージュと、その並びにある店がちょっと怪しげに光を放つ写真。
いいね!
ところが彼が、言ったのだ。
「これ、おれ。今すぐ消して。女房に怒られる。さあ、消して」
え〜!
旅先で写真を撮って例えば自分がインスタに上げて、たまたま彼の奥さんが見て、背景のいかがわしい?店の前で豆粒(本人とは識別できないと思う)ほどに写っている夫を見つけたことにより、彼がこっぴどく叱られる。。
ありえない確率だよ。。
まあそういうこともあるのかなと、いさぎよく消去ボタンを押してさしあげると、彼は満足そうににっこりと笑いメルシと言って立ち去った。
きっと過去に何か家庭内大騒動があったのだろうなー笑
奥さんに叱られるのは、右に見えるメニューあたりかな…?笑
この旅の記事は以下に。よろしければ併せてお読みくださいね。
すべては通り過ぎてゆく。
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