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マンダラデザインアートブログのsachiです。
渋谷ヒカリエにBunkamura主催の『ソール・ライターの原点 ニューヨークの色』展を観に行きました。
50代でキャリアの表舞台から姿を消し、富にも名声にも関心を示さず、淡々と自らの美意識に忠実に生きていたソール・ライターが80代になった2006年、世界中の写真ファンを魅了し続けるドイツのシュタイデル社から刊行された初の写真集『Early Color』によって、再び脚光を浴びることになります。
2013年、ソール・ライターがこの世を去った時点で、未整理の作品はカラースライドだけでも数万点にのぼり、翌年に創設されたソール・ライター財団によって、アーカイブのデータベース化が着手され始めました。没後にも関わらず、ソール・ライターは常に新たな発見が続く“発展途上”の作家でもあります。
出典:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_saulleiter/
(アイキャッチ画像含む)
コーナー別に分かれていて、それぞれの空間の雰囲気がまったく違う、面白い展示だった。
Contents
黄金期ニューヨーク(1950~60年代頃)を写し撮った 未公開スナップ写真
光と影が鮮やかで、白黒だけど強烈な色彩を感じさせるスナップショットの数々。
ソール・ライターと言えばカラー写真の印象だけど、彼の市井の人々へのあたたかなまなざしが伝わってくるモノクロ写真もとても良いのだった。
ソール・ライターによる、のちの巨匠たちのポートレート
《アンディ・ウォーホル》 1952 年頃
《ジョン・ケージ》1948年頃
“有名人を撮ったからって、良い写真になるとは限らない。”
ーソール・ライター
出典:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_saulleiter/
『ハーパーズ・バザー』でのファッション写真
Harper’s Bazaar(ハーパーズ・バザー)とは『ヴォーグ』と並ぶ世界の二大ファッション誌。
これぞライターの真骨頂!という写真の数々。
ソール・ライターのこのあたりの作品については以前の展示で堪能できました。↓
ソール・ライターの色彩の世界
ソール・ライターは「画家の眼を持つ写真家」でした。写真家として成功したのちも、彼は生涯絵筆を折ることはなく、世間から隠遁後も日記を綴るように絵を描き続けました。「絵画は創造であり、写真は発見だ」と語っていた彼にとって、絵画は自らの生きる原動力でもありました。
出典:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_saulleiter/composition.html
ソール・ライターの描く水彩画がとても好きです。
彼は小さめのキャンバスに毎日のように絵を描き、それらを「キッチン絵画」と呼んでいたそう。
よいなぁ。憧れるライフスタイル。
ここ数年、私は自分の絵のことを「キッチン絵画」と呼んでいる。
ワインを買うとボトルのあいだにはさまれている小さな板に絵を描いている。
私は夜中に目を覚まし、コーヒーのお湯を沸かす間に、
絵をひとつ描く。
図録「ソール・ライターのすべて」より抜粋
色合わせがとても良い。あたたかい。
彼のニューヨークのアトリエを再現したスペースもあった。
大規模空間プロジェクションでカラー写真約250点を体感する
こちらの空間は没入感が素晴らしかった。
こういう展示方法は、ソール・ライター作品をより引き立たせます。
今回は前回の展示↓と違って、写真撮影もOK。楽しめました。
会場:ヒカリエホール ホールA(渋谷ヒカリエ9F) 東京都渋谷区渋谷2-21-1
主催:Bunkamura、読売新聞社
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