アール・ヌーボーの建築 #1 ~ブリュッセル編

アート
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マンダラデザインアートブログのsachiです。

先日ポストしたMoMAのサイトで、時代の流れとともにデザインの特徴も変化して面白いなーとながめていたら、昨年秋に訪れた欧州で見た「アール・ヌーボー建築」を思い出しました。
それらについて、数回に分けて書こうと思います。

 

アール・ヌーボー(Art Nouveau 仏:新しい芸術)は、19世紀末~20世紀初頭、欧州を中心に広まった美術運動をさし、建築や工芸品、グラフィックなどにその様式がいかされた

アール・ヌーボーのデザインは、細部から全体まで波打つ曲線で構成されており、植物や昆虫などのモチーフが多く見られる。
とにかくそのフォルムが魅力官能的で、有機的で、見ているだけで胸がときめいてしまう
(浮世絵など日本美術とも関係性が深いという話も非常に興味深い。この投稿でも書きました)

KATAGAMI Style「型紙」ー世界が恋した日本のデザイン@三菱一号館美術館
浮世絵などの日本文化が19世紀後半欧米に渡り、ジャポニスム(ヨーロッパで見られた日本趣味)としてもてはやされ、当地の芸術に少なからぬ影響を与えた、ということは知識としては知っていた。 当時の日本の工芸の意匠と、その影響を受けた欧米の作品が並べて置かれ、それを比較しながら鑑賞する、というのはもちろん初めての体験。 ものすごく面白かった!

 

そしてその中でも、個人的に特に心惹かれるのが「建築物」。
それらを見るのを目的に、ベルギー、フランス、スペインを巡った。
長い旅行ではないので、代表的なものだけだけど。

はじめは、アール・ヌーボー建築の「聖地」とされる、ベルギーの首都ブリュッセル編です!

 

「タッセル邸」

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ベルギーの建築家ヴィクトール・オルタ(1861 – 1947)のタッセル邸
世界遺産である。
(ちなみにここは見ることができなかったので、画像はWikiより転載)

オルタは、アールヌーボー様式を装飾芸術から建築に取り入れた最初の建築家と言われている。
この優美な装飾を洋書で初めて目にしたとき、自分のアールヌーボー建築への憧れが始まったのだった!

 

「ヴィクトール・オルタ邸」

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オルタの自邸は、現在は「オルタ美術館」になっている。

外観はこんなふう。想像よりもこぢんまりとした印象だが、近づいてみると扉だけでもう垂涎。

 

 

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邸内がまた素晴らしく華やかだった。細部まで本当に見応えがある。
撮影禁止だったので、以下はミュージアムショップで購入したポストカードから。

 

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ベッドルーム。壁紙はウィリアム・モリス。
フレーム飾りのこの辺のモチーフはちょっとカブトムシっぽい…

 

螺旋階段 Wikiより転載 オウム貝…

 

オルタ美術館のサイトより

 

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入館時のリーフレット(こちらがヴィクトール・オルタ氏)

 

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「楽器博物館」

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ブリュッセル中央駅から王宮への坂道の左側にある。
日本では決して見られない感じの建物が並ぶ。

 

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建築家のサントゥノワ設計のアール・ヌーボー建築。
旧百貨店オールドイングランドの建物を転用した博物館だとのこと。
ハープシコードやピアノを含む西洋の楽器の他、古代の楽器やインド、インドネシアなどの楽器も収集。

 

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天井の装飾もいちいち美しい。

 

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楽器博物館からのながめ。格調高い庭園も芸術。
弱い雨が降っており、ながめも一層色鮮やかに感じられた。

 

 

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外観の繊細な装飾も、窓から身を乗り出し?じっくりと観察。
うーん。どれも素敵でした。異国情緒にあふれてた。
パリを拠点とした日帰り旅行で少し慌ただしかったのが残念。

 

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ブリュッセルのここがかわいい!

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Bruxell MIDI駅。日本人がイメージする北欧デザインそのものの雰囲気。
あちらこちらに機能美が感じられる。時計はMONDAINE。

 

 

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蚤の市に行く途中に見たレストランの壁。
まるでおしゃれなステッカーがいっぱい貼ってあるみたい。

 

 

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お城みたいな夢見る建物が普通にある。

 

 

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街はカラフル。青と黄色が多い。路面電車が可愛らしいな。

 

歯医者さんかな?すっきりデザイン。

 

 

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とっても気になったお店のショーウインドウ。
アーティスティックで知的でちょっぴり怪しい。

 

 

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お洒落な本屋のクリスマスコーナーにあった村上春樹。
ふーん。頑張ってる。

 

 

お店の看板がどれも可愛いのが印象的でした。

パリ編に続きます!

アール・ヌーボーの建築 #2 ~パリ編
オルタに出会う前のギマールは、中世建築(有機的ではなく、どちらかというと幾何学的)を専門とする建築家だったとのこと。その彼が、ベルギーを訪れてオルタに出会い、タッセル邸を見るや否や、アール・ヌーボー様式に心を奪われた。そして帰国後には、手がけていた最中の建築物に大幅な設計変更を加えてしまった!青年エクトール・ギマール28歳。きっと、ものすごい衝撃だったんだ。。


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